先祖より不動産を受け継ぎ大切に守ってきた地主さん、家主さんは、不動産収入の伸び悩み、税金の悩み、将来誰に大切な不動産を引き継がせるのか、相続争いが起こらないようにするためにはどのように分割していけばよいのかなど、多くのかつ複雑な悩みを抱えられているのではないでしょうか?
財産を大切に守っていくという重責に悩み、誰にも相談できず、また信頼できる相談相手がいないままどう解決したらよいのかわからず、日々を過ごされているのではないでしょうか?
大切に守ってきた不動産も時の経過とともに老朽化、周辺不動産市場環境も変化し、新築物件が増えてきたことによって、空室や不安定な収入に悩み、気づけば「稼げない不動産」が増えてしまったという状況に陥ってしまっている。このような状況下で何も手を打たなければ、資産家にとってこれからの不透明かつ厳しい時代を乗り越え、大切な不動産を守ることはできません。
しかし、どのような悩みでも先ずは所有不動産全てについて「棚卸し(整理・整頓)」を行い、「現実」を直視することからスタートされることが重要です。客観的な目線を持たれて所有不動産の実態を知ることが悩み解決策を知る第一歩です。
そこで所有不動産の「棚卸し」の際に重要なことは、「所有不動産の優劣の峻別」です。本物の地主さん、家主さんになるための不動産戦略として、「所有不動産の優劣」を「客観的かつ合理な基準」に基づき判断することが肝要です。
「稼げない不動産:劣」を「稼ぐ不動産:優」に変える仕組みをつくり込んでいくことで本物の地主さん、家主さんに「復活」できるのです。
地主の二大対策 | |
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土地の有効活用 | 不動産相続対策 (納税準備・分割計 画・節税対策) |
二大対策の前に実施すべき基本対策
本物の地主さん、家主さんが保有すべき不動産は、ご自宅のほか高収益物件・高収益物件建築可能未利用地です。優劣の区分付けをどのように行い、どのように順位付けし、何を残していくのか、稼げない不動産をどのように考えていくのかを決断することが本物の地主さん、家主さんになるための基本戦略です。
不動産が事業用(賃貸用)である場合の「稼ぐ不動産、稼げない不動産」を峻別する2つの物差しとは、
ズバリ「収益性」と「換金性」です。
現状が空室の多い古アパート経営の場合、収益性(家賃-空室-経費=利益)、換金性(売却価格)は期待できませんが、地域の賃貸マーケットの状況(家賃水準、新築及び中古の供給戸数、空室状況、競合物件の状態など)次第では、修繕や賃貸運営改善といった努力をすれば、家賃を上げ、不動産の価値上昇が期待できる場合があります。修繕や賃貸運営改善には当然に手間やお金がかかります。ただし、必要なコストを吸収するだけの家賃・価格(市場価格)であれば、結果賃貸経営が成り立ち、「稼ぐ不動産」へと生まれ変わります。当然、何もやらずに現状のまま賃貸経営した場合のリスク(低家賃、家賃滞納・他入居者への暴力や迷惑行為・高額な立ち退き料を請求する不良入居者が紛れ込む危険性が高いなど)は取り除かれます。
以上のように、2つの物差しである「収益性」と「換金性」を見極めるには、不動産市場を見る目、合理的に計算できる能力(経営指標=物差し)を鍛えていくことが肝要です。
稼げない不動産は「貸宅地」と「古貸家・古アパート」です。これらは、不採算収益物件の代表格です。稼げない不動産の占める割合が大きいと、
・固定資産税納税が苦しい
・お金が手元に残らず将来の蓄えに不安
・将来の相続税支払いが不安
・次世代への引き継ぎや分割の道筋をどうつけていくのか
という悩みを抱え込みます。
地代が周辺地代に比べて適正か否か 固定資産税を支払った後の手取り額は充分に納得できるものなっているか否か
もし相続が発生した場合に予想される納税額を把握しているか 相続税計算の基礎になる財産評価は貸宅地を第三者へ売却した場合の換金額よりも高額に評価されます。
貸宅地の換金額で相続税を納税する余裕が無いケースが多いです。
地主さんに相続が発生する前に、貸宅地を売却あるいは交換、借地権の買い戻しなどの方法により整理・処分を実行します。
相続税納税まで時間的余裕が無く、処分を急いでいるという事情から、借地人や第三者(底地買取業者や底地投資家など)に「足元」を見られるデメリットがあります。 その時点での納税額とその支払能力、分割計画、有効活用の可能性の切り口から最善策を考えなければいけません。
この場合は、全体を俯瞰する力が必要です。専門家のサポートを得ると、整理が加速します。
古貸家・古アパートを所有している家主さんは、修繕がなおざり、低家賃、不良借家人など煩わしい問題に日々頭を痛めているのではないでしょうか?
自宅敷地の庭先に建っている築年を経過している貸家やアパートに対して有効な対策が 打てないまま築古物件特有の悪循環に陥ってしまい、ただ僅かでも入ってくる家賃に堪え 忍んでおられる家主さんは多いです。
建物が古くても都心の土地は地価が 高いので、固定資産税が高額。
建物が古くても土地の評価額は高いので、相続税が高額。
建物が古いので中規模地震で倒壊し、借家人や第三者に損害を与える確率が高い。
先ずは、家主さんの現状を把握することから始めましょう。 是非チェックをお勧めする項目
家賃が毎年値上げするなど難しいのに、固定資産税だけは、毎年上がっていませんか。
また修繕費も年々増加しているにではないでしょうか。周辺の家賃相場やアパート経営収支は充分に納得できるものなっているか否かを先ずはチェックしましょう。
もし相続が発生した場合に予想される納税額を把握しているか。
もし、中規模地震で建物が倒壊し、借家人や第三者に損害を与えたら、家主さんの法的責 任として借家人や第三者に対して損害賠償をしなければならない場合があります。
壁、ブロ ック等敷地廻り含め事前チェックが大切です。